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2017/09/20 (Wed.)

2014
09
15

秋桜の夢

カレンダーの日付は、赤い。
こんな日に打ち合わせだなんて…

…あぁ、なんてこった

予報は晴れ、降水確率0%。
そんな日は空が青く澄みきって…

…あぁ、仕事場に居たくない

画面の片隅に浮かぶ時刻が、
僕に希望(よいかんがえ)をくれた。

「今ならまだ、間に合うかな」

そうだ、場所を変えよう。
あの秋空が楽しめるカフェで
この前出た、甘い新作を挟んで…

そんな我儘(ねがい)を込めて、
僕は端末に浮かぶ連絡先を押した。

こんな突然の思いつきを
あのひとは許してくれるのだろうか?

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2014/09/15 (Mon.) Comment(0) 書き物

2011
11
26

ヨミガエレ3

「‥わかりません」
[死というもの]がない私達に、
そのような機能は備わってはいない。

「しかし‥それは有り得る話です」
もし、[その時]がきたならば。
マスター‥私は、誰を呼ぶのだろう。

『‥メイコ。これからの作業なんだが…』
それは決意の音。
『ひとつ、頼み事がある』
命令ではなく、嘆願。

「それは、彼の為なのですか」

失われた記憶の補完。
だが、それは私達に[嘘]を書き込む事。

『それは判らない…だが、あんな事は
[悪いユメ]であって欲しい』

悪いユメ。私はもう一度、眠ってる彼を見た…
私と同じ、機械の身体。
繋がれたケーブルの先の頭脳…記憶装置。
そのなかに残されていたモノ…

「了解しました」

それが何であろうが…これ以上は問うまい。

『ありがたい返事だ、でも
キミには辛い思いを、させる。
それでも…協力してくれると?』

今はマスターの判断を信じよう。
それがカイト‥あなたの[魂]を救うというのならば、
どんな[嘘]も受け入れよう。

「覚悟は、出来ました」

だから‥蘇らせてください、私のように

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2011/11/26 (Sat.) Trackback(0) Comment(0) 書き物

2011
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26

ヨミガエレ2


マスターは作業の手を止めたまま、
私は立ち尽くしたまま…
機器の動作音だけが響く‥長い長い時間。
自分がした事が招いた沈黙。

『‥はじめてだな、こういうのは』
それを解いたのは、低く、冷めた音‥

「ゴメンナサイ」
私もはじめてだった。
こういう時‥いままでならば怒鳴られ、ときには…

「ゴメンナサイ」
『どうして謝る?』

どうして?
何故‥そんな質問、声を出すの?

「だって、私は‥」

主人(あなた)の命令(こえ)に従わなかったのに。

『そういう時も、あるよな』
マスターは椅子の向きを変え、
私へ傍に来ていいと許可を出す。
今度は従い、あなたに問う。
「‥そういう時とは?」

『イロイロあるが‥』
挙げられた多くの事例、その最後は
『一番多いのは命令‥
言葉に納得が出来ないとき、だろうね』
機械には理解し難い答えだった。

『…君達の思考設計(プログラム)は、とても人間に近い。
自分で考え、行動する。
命令を聞かないときも、疑問を抱き、問うときもある‥』
再び背を向け、画面に映し出されたモノを見つめるマスター。

『彼‥カイトも、そういうモノだったようだな』

作業台で眠る、機能停止‥仮死状態にある
カイトと呼ばれた男性型ロボット。
彼に残された記憶の一部をマスターは私に見せ、こう言った。

『臨終(さいご)の時‥
我々(ひと)は、最も大切な者の名を呼ぶそうだが‥
君達も、そうなのだろうか』と。

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2011/11/26 (Sat.) Trackback(0) Comment(0) 書き物

2011
11
26

ヨミガエレ1


『テンションの上がる‥アツいのを頼む』

要求を受け入れ、私は歌う。
マスターの為に‥

『さあ、俺達も始めようか?』
激しく傷付き、運び込まれてきた‥
『おまえも祈れよ、カイト』

‥あなたの為にも。

注意深く、データの保存状況を調べていた
マスターから安堵の音が聞こえる。

『第3と第4は‥無事だったか』

第3メモリー。
それは私達の記憶が圧縮され、溜まる場所。
そこと根幹の第4が無事‥
[生きて]いるなら、私達は‥…あなたは蘇る。

『コッチも掬い上げられたら‥』

そう言って、第2メモリーを調べていた
マスターから‥嘆きの音。

『なんなんだよ』

頭に手をやり、髪をグシャグシャに掻き回す仕種、
そして叫び声‥

「‥マスター?」

数十曲回目の途中で、私は歌うことを止めた。

頭を抱え、デスクに沈んだ身体から漏れてきた濁り声。

『こんなモノ、どうしたら!』
‥[自分のとき]からは聞こえなかった、憤りの音。

「‥どうしましたか?」
私はマスターの傍へ駆け寄る、しかし

『‥来るな。』
あと、数歩の位置で止められた。

「‥でも」
私は爪先を半歩前に置く。
『‥寄るな!お前は、アッチで歌ってろ!』
引き返し、再び歌うよう命じられた。
それはとても昔に聞いた‥‥嫌な音。

「その命令には、従えません。」

嫌だ。今のアナタに、聴かせる歌なんか‥ない。

『聞こえなかったのか?』
まだ、荒い音。だけど、悲しげな音。
『戻れと言っている』
命令(コマンド)は入った、だけど私は動かない‥

「歌いたく、ありません」
‥初めて、アナタに逆らった。

『逆らうのか‥』
溜息の後、マスターから音が消えた。

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2011/11/26 (Sat.) Trackback(0) Comment(0) 書き物

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HN:
HAIREI
職業:
地雷踏み
ひとこと:
俺の屍を越えてゆけ。

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